自分の最期が何時なのかは誰も解りませんので、元気なうちに大切な財産や思い出の品々は自分の手で整理しておかなくてはいけません。
家や土地、株券や預貯金、高価な品物等のプラス財産だけでなく、
借金やローンのようなマイナス財産があった為に遺された家族・親族の諍いの元となる事も珍しくはないのできちんと明記しておくことが大切です。
中でも複数の相続人がいる場合には法律に則った分割手続きが必要になりますので、
税理士(状況によっては弁護士、後見人)等の専門家に相談する方法がお勧めです。
又日常使用している家財道具や衣類、貴金属等に関してもきちんと分類したうえで、思い切った整理処分が必要です。
書類の整理
各種証明書、カード、財産に関する通帳や登記簿などの整理。
特に死亡後直ぐに必要となる保険証、各種年金手帳、公共料金の引き落とし関連書類、確定申告関連書類に関しては一箇所に纏めて置くとよい。死亡連絡の為にも関係が明記された親族・知人・友人等の住所録や年賀状等は一覧表にしておくとよい。
資産価値のあるもの
不動産や株券、預貯金の通帳の他に、財産価値のある書画骨董、貴金属などは相続や形見分けの際の参考になる為、鑑定書とともにきちんと明記しておく。
記念となるもの
時計・着物・趣味の収集品・作品集・書籍・アルバム・日記など資産価値は無いが大切にしていた物、記念の物の処分に関しては一番迷うのできちんと分類し明記しておく。(使用再生できるものは洗濯をしたり修理をしておく)
リサイクル、救援物資できるもの
そのまま使用することや再生可能だが、形見としても引き取り手の無いものは、リサイクル商品として出したり救援物として処理しておく。
不用品
1~4以外のものはこれからも使う予定のないものは不用品として思い切って処分しておく。
体力の減少に反比例し思い出の物は増加してゆきます。
残された人生を後顧の憂いなくすっきりと生きる為にも身辺整理は是非早めにしておかなくてはいけません。
思い出のものを処分するという事は体力だけでなく相当の気力も必要となりますのでひとりでは中々難しいことです。頼れる家族がお近くに居ないような場合には、専門業者に依頼する方法もあります。
最近では本人に確認をしてもらいながら一緒に〔事前整理のお手伝い〕をしてくれる業者や、不用品の回収や買取をしてくれる業者も居ます。
形見分け
形見分けは、故人の愛用品を近親者や親しかった方に差し上げ思い出のよすがにして頂く事です。自分との関係や年齢・好み等を考慮し、本当に喜んでいただけるものを選びリストにしておくとよいでしょう。
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貴金属や骨董品、作家物の着物等の高価な品物は贈与税の対象になる場合もあるので十分配慮します
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一般的に希望があった場合以外は故人より目上の方には形見分けをしません。
又形見分けを遠慮されたら、無理に押し付けては失礼にあたります。 -
衣類はクリーニングに出し、きちんと手入れをしておきます。渡す際には掛け紙や包装紙などには包まずにそのままで渡します。
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時期は、仏式では四十九日忌明け、神道は五十日祭、キリスト教では亡くなってから一ヶ月後の追悼ミサ後が一般的です。
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自身の思い入れが強い品でも、傷みが激しいものや、あまりに安価なものは避けます。