お知らせ

家族葬も数多く手掛ける大野屋の
葬祭ディレクター 印象に残るエピソードをご紹介(家族葬レター NO.1)

2011年02月02日



株式会社メモリアルアートの大野屋  鈴木 義明 (1980年 神奈川県生まれ30歳)
大学卒業後、2003年にメモリアルアートの大野屋に入社。町田営業所でお墓の営業の経験を経て、2007年より 小平営業所で葬儀に携わる。葬祭ディレクター1級、お墓ディレクター2級、仏事コーディネーターの資格を保有。

img_suzuki.jpg96歳のお母様の葬儀を担当した時の話です。事前の打合せの中で、喪主を務められる娘様に、故人様が好きだったものを尋ねたところ、「母は高校野球が大好きだった。甲子園の期間中は一日中テレビの前から離れることがなく、試合と試合の合間に作ってくれたおにぎりを食べていた」という思い出話を伺いました。実は、私は12年前の第70回選抜高校野球大会に3番サードで出場、ベスト4まで残り、血と汗と涙が染み込んだ “甲子園の土” を長さ4cm程のビン数本に納めていました。私は通夜の前日、実家の押入に眠っていたビンを取り出し、ご家族の方に喜んでもらえるサプライズギフトにならないかと考えました。

そして、通夜の当日、故人様のご自宅で納棺が始まりました。ただ、喪主様が突如、着付けを希望されたため、納棺と同時進行となり、着付けを終えられたときには、ご親戚の方々による旅支度の物や副葬品等の納棺まで済んでいました。お棺の蓋閉めに取り掛かろうとした際、ご親戚から喪主様に「あなたは何も納められなかったね」という声が掛かりました。そこで私は、背広のポケットに忍ばせていたビンを取り出し、喪主様にお渡ししました。「故人様が大好きだった甲子園の土を用意させていただきました。よろしければ、故人様にプレゼントしたいのですが、お棺に納められますか」 故人様の聞き取りの流れの中で、私が甲子園に出場したことはお話しておりました。ビンを受け取った喪主様は、泣き崩れて床に膝を着き、お棺に顔をうずめ、ビンを故人様の顔に擦りながらおっしゃいました。「お母さん。甲子園の土だよ。鈴木さんから大好きな甲子園の土をもらったよ」 何度も繰り返し故人様に話し続ける喪主様に、私も心を打たれ足が震えていました。

これまでも、故人様やご家族の方に喜んでいただけるサプライズを提供しておりましたが、それは仕事上の経験によるもので、今回のように、私が人生の中で経験し、手にしたものをご家族に送る行為は初めてでした。内心、勝手な思い込みで押し付けになるかもしれない・・・という不安があったため、私自身も大変嬉しく感じ入りました。葬儀社に求められる条件は、葬儀を滞りなく終えることと考えるお客様・葬儀社は多いと思います。私は、故人様の意向やご家族の希望を目や耳で感じ取り、お客様が望む以上の気持ちで応え、お客様が想像できる以上のお別れの演出を提供したいと日頃から考えております。

近年、家族や親族、友人など、故人と本当に親しかった方のみで行う「家族葬」に注目が集まっています。メモリアルアートの大野屋が昨年10月に実施したアンケート調査(269名)でも「自分の葬儀を家族葬で行いたい」と回答した方は全体の83.9%(60男女は90.7%)でした。また、当社施行の葬儀における「家族葬」の割合も急増したため、オリジナルプラン「花で送る家族葬」を開発し、通夜・告別式・おもてなしに必要な項目をセットにして3種類の価格帯(58万円・78万円・98万円/10名様)で昨年11月29日より提供を開始しました。つきましては、経験豊富な当社・家族葬ディレクターへのご取材や、貴紙面での「家族葬」に関するアドバイス協力等、ご検討いただけますようお願い申し上げます。